楽天損保(ホームアシスト)

会社名 | 楽天損害保険株式会社 |
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設立 | 1951年2月28日 |
資本金 | 51億5,315万円(総資産3,885億円) |
運営母体 | 楽天インシュアランスホールディングス株式会社 |
主要商品 | 火災保険、自動車保険、傷害保険、旅行保険など |
運営方式 | 代理店(Web完結契約対応) |
火災保険のスペック
戸建水災対象外可 | ○ |
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Web契約 | ◎(Web上で全て完結) |
風災等補償対象外可 | △(免責設定最大100万円) |
破損・汚損 | ○ |
鍵開け・水回り修理 | ○(保険期間中3回まで無料) |
主な割引制度
・建物築浅割引
・ネット割引(10%)
楽天損保の特徴
楽天損保は2018年4月に当時野村ホールディングス傘下にあった朝日火災を買収し、同年7月に社名および名称を楽天損保に変えて生まれ変わりました。
当初は旧朝日損保が販売していた保険商品を引き継ぐ形でしたが、その後は大幅な改訂・新サービスを続々と打ち出し、楽天グループらしい個性的な保険サービスを提供しています。
なお、賃貸向け火災保険の「リビングアシスト」は、2021年1月31日をもって販売終了になりました。
現在は持ち家向け火災保険の「ホームアシスト」のみを個人向け火災保険として販売しています。
2022年10月改定内容を含めた最新版の楽天損保の特徴をまとめました。
オンライン完結契約に対応
2018年12月より、オンライン完結契約に対応しました。
多くの損保会社がWeb見積には対応していて、一部でネット契約も可能です。しかし、他社のネット契約は申込条件に制約があるケースや郵送手続きが必須になるケースが多いです。
楽天損保のオンライン契約は、契約、支払い(カード払い等)、証券発行(電子証券)まで全てWeb上で完結できます。
つまり、代理店型損保でありながら通販型保険と同等以上の利便性を持っています。
楽天グループだけあってオンラインツールのクオリティが高く、オンライン見積は物件や補償プランの選定方法や、気になる補償の加入率を分かりやすく解説しています。
さらに、2021年1月1日の改定により、ネット割引(10%)が新設されました。
ネット割引はWeb契約に加えて楽天IDでのログインとクレジットカード払いが必須条件です。
業界初のハザードマップマッチング型保険料率(水災リスク)
2020年4月の改訂で、ハザードマップに基づいて保険料が変わる火災保険「(新)ホームアシスト」を発売しました。
これまで火災保険の水災リスクは全国一律の料率設定になっていましたが、楽天損保の新商品ではハザードマップとマッチングして所在地別に保険料率が変わる仕組みです。
全国各地で大規模な水災が相次ぎ、被害を受ける住宅の大半は災害ハザードマップの危険区域だったデータが出ています。
2019年以降は各保険会社が水災リスクの保険料率を値上げしているので、ハザードマップの危険区域外の住宅であれば、お得な保険料で水災リスクを付帯できる可能性が高いです。
楽天ポイントが貯まる
2019年12月1日の新規契約分より、火災保険をはじめ楽天損保の対象商品をインターネット経由で申込すると、保険料に対して1%の楽天ポイントが付与されるようになりました。
10年契約で20万円の火災保険に加入すれば2,000ポイント貯まるのでお得ですよ。
また、楽天カードでクレジットカード払いした場合は、クレジットカード決済でも1%の楽天ポイントが貯まり、合計2%相当のポイントが付与されます。
楽天ポイントを有効活用できる方は、ポイント還元分を考慮して見積比較をしてください。
拠点閉鎖でサポート体制が悪くなる恐れ
2020年5月31日をもって札幌オフィス・さいたま支店・金沢オフィス・静岡支店・広島支店・四国支店・熊本支店の計7拠点が閉鎖になりました。
長崎と松山にビジネスセンターを新設し、拠点の集約化を進めていますが、本部サポートの簡略化が行われている印象を受けます。
楽天グループのサービスでは、楽天銀行や楽天モバイルUN-LIMTなど、異業種から参入したサービスが人気を拡大していますが、
スペックは他社より優れているけどサポート体制が悪い口コミが多いです。
楽天損保もスタッフ品質やサポート品質よりも商品スペックを重視した運営に変わっていくかもしれません。
基本補償が充実
主力商品のホームアシストでは、全ての契約に以下の補償が付帯されます。
・災害時諸費用
・地震火災費用
・水道管修理費用
・鍵前交換費用
・緊急時仮住まい費用(ペットの仮住まい費用も補償)
・特別費用
・損害防止費用
豊富な特約が基本補償になるほか、カギのトラブルは開錠の応急処置ではなく鍵前交換費用を補償、緊急時の仮住まいはペットの部分も補償など、細かいところで他社よりも手厚くなっています。
さらに有償の特約も多数用意しているので、総合的な補償内容や事故対応の付加サービスを見て楽天損保を選ぶ方が多数います。
ハウスアシスタントサービスを提供開始
2019年1月1日以降保険始期でホームアシストを契約した方には、ハウスアシスタントサービスが自動付帯され、以下のトラブル出張サービス利用できます。
・水廻りのトラブル(水漏れ、水詰まりなど)
・カギのトラブル(紛失時の鍵開け作業)
・ガラスのトラブル(破片の片付け、清掃、養生などの応急処置)
・エアコンのトラブル(動作不良、エアコンからの水漏れなど)
・給湯器のトラブル(設定確認、応急処置など)
他の保険会社でも鍵開け、水道修理の対応をしている所はありますが、楽天損保はスタンダートになった鍵と水道修理に加えてガラス、エアコン、給湯器のトラブルにも対応しています。
特にエアコンと給湯器は設定の変更など軽微な作業で不具合が解消される状態だと分からずに、些細な故障で交換してしまう方が多いです。
楽天損保に加入していれば、設備トラブル時にプロの出張サービスがあるので応急処置はもちろん、プロによる故障状態の判別によってトラブル時の無駄な出費を節約できます。
最新改定情報
2022年10月1日契約始期より個人用火災総合保険の改定が行われました。 主要な変更ポイントは以下の通りです。
① 保険料の改定
公式アナウンスはないですが、損害保険料率算出機構の参考純率改定に伴って実質的な値上げをした様子です。
② マンション居住者専用の法律相談サービスを導入
住人トラブルなど集合住宅ならではの悩みがあった際に、弁護士へ30分の無料法律相談を受けられるサービスを新設。
③ 申込サイトのリニューアル
2022年7月14日に火災保険の申込Webサイトをリニューアルし、より利用しやすいデザインに変更したほか、楽天損保の保有するマンションデータベースと照合できる場合に限り、マンションの物件確認資料の提出が省略可能になった。
総評
楽天損保は、2018年に生まれ変わった新しい損保会社なので知名度は低いですが、火災保険の商品力は3大メガ損保と同等以上です。
ただし、これから新規契約する方で災害ハザードマップの危険区域の方は、保険料が割高になる可能性があるので注意してください。
従来は事故対応の評判が良い保険会社でしたが、昨今は拠点の閉鎖など本部のサポート体制が簡略化している印象を受けます。
楽天グループならではの特性を認識し、不安がある方はなるべく信頼できる代理店から加入すると良いでしょう。
ただし、楽天ポイントの付与特典や10%のネット割引を始めた影響で、代理店から加入するデメリットが大きくなりました。
代理店型損保に分類されますが、ネット販売に力を入れていることを覚えておきましょう。
災害ハザードマップの危険区域以外の条件だと保険料が割安になることや、新設されたネット割引が評価されて2021年の年間新規契約獲得件数が前年比2倍になりました。
もっとも勢いのある火災保険だと評価できます。
楽天市場をはじめ、楽天系サービスの利用経験がある人は、楽天IDを入力することで個人情報の反映やネット見積の保存機能を利用できます。
実績の高い代理店型損保会社で検討したいけど、時間に余裕がない人に最適な火災保険です。
ネット見積の使い勝手が良くて、プラン選びで迷っている人でも分かりやすいと好評です。
個人情報や物件情報の詳細入力なしで見積結果を確認できるので気になったら気軽にネット見積を試してみてください。
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