破損・汚損を外して後悔

火災保険における破損・汚損の必要性とルール

提案する男女
一戸建てが立ち並ぶ住宅街

火災保険における破損・汚損の必要性とルール

慢心している時ほど事故が起こりやすい

破損・汚損(偶発的な事故)を付帯するかは、家財保険の付帯状況や子供の有無によって変わってきます。破損・汚損を付帯していても一部で補償適用外になる事例もあるので注意しましょう。

火災保険の破損・汚損未加入で大型液晶テレビを倒した

やってしまったと後悔する女性

買ってまもないテレビを子供が倒した失敗体験談

40代で3児の父親をしていて、子供の年齢は上から9歳、7歳、2歳です。11年前に新築でマイホームを購入して、昨年火災保険の更新で安い通販型保険に乗り換えました。また、リビングのテレビが古くなり、大型液晶テレビの価格が下がっていたので、60インチのテレビを15万円で購入しました。

家を買ってから10年の間に3人の子供が生まれて、上の2人は一番手のかかる時期の子育てを終えたことで慢心していました。火災保険を切り替える際に破損・汚損を付けないことを懸念しましたが、過去10年の経験から大丈夫だろうと簡単に考えてしまいました。

そんな矢先に、上の子供2人が兄弟ケンカをしている中で、新しく買ったテレビを倒して液晶を割ってしまいました。1番下の子供の面倒を理由に、上の2人の子供を見る余裕がなくなっていたことが最大の要因でした。上の2人が小学生になって習い事などでお金がかかるため、保険料を安くしたいと思って妥協したのが大きな間違いでした。

破損する前の大型テレビ

ちなみに家はマンションで、新築当初の火災保険料は10年で10万円ほど。新しく加入した通販型保険は破損・汚損なしで6万5千円でした。前の保険のまま更新しなかったことで15万円のテレビを実費で買い換えるハメになり、大きな後悔をしました。家の中で10万円以上の損失が出るのは、数十年に1回あるかないかの出来事だと思います。

今となってはマイホーム購入から10年間にわたって何もなかったことを理由に補償を薄くする行為は本当にバカだったと思います。この先20年後で子供が自立してからならまだしも、子供が増えて間もない時期に最悪の決断をしてしまいました。

新しく加入した通販型保険は破損・汚損の設定自体がないので、加入から1年のタイミングで解約して他の保険会社に切り替えようと思っています。出費や精神的ダメージのほかに、解約と切り替えの手間も大きな負担になってしまいますが、これを教訓に保険の補償プラン選びを慎重に行っていきます。

破損・汚損は保険金請求が大きい項目

破損・汚損は、主に居住者の不注意による建物と家財の損害補償です。紹介した子供の過失によるテレビや家電の破損や窓ガラスを割るトラブルなどを幅広く補償してくれます。ほかにも、家具移動の際に壁や床を傷付けた場合の損害も補償するので、付いていると安心です。

火災保険の見積を取ると破損・汚損の有無で保険料が大きく変わりますが、それだけ保険金請求することの多い項目です。保険料の追加料金が高い分だけリスクが高い補償内容だと理解しておきましょう。

体験談の中では家財保険の話は出てきませんでしたが、今回のケースでは家財保険と破損・汚損を両方付帯していないとテレビは補償対象外になります。破損・汚損で保険金請求するよくあるパターンをまとめました。

建物に関連した保険金請求事例

  • 室内や庭で遊んでいた子供が窓ガラスを割った
  • 家具移動をする時に誤って壁紙に穴をあけた
  • 掃除中に棚に置いていた重たい花瓶を落として床に穴をあけた

家財に関連した保険金請求事例

  • 子供の過失でテレビを割ってしまった
  • 手を滑らせて高級な食器を割った
  • 掃除機を階段から落として壊した
  • ガラステーブルの上に熱した鍋を直接置いたら割れた

※補償範囲は各保険会社で異なります。

破損・汚損の注意点

破損・汚損とは居住者の過失を含めた偶発的な事故を補償しますが、何でも無条件で保険金が出るワケではありません。また、保険金請求頻度の多い項目なので、個別に免責設定をできる保険会社も多数あります。

保険会社に事故報告をしたけど、保険金が出ない事例も多数あるので注意しましょう。よくある失敗事例を元に注意点をまとめました。

建物の損害は表面上の傷だけでは不十分

建物の損害は、ガラスが割れる・壁紙や床に穴ができるなど、機能的な問題が生じていないと保険適用されません。

現地調査されるケースがある

損害状況および保険会社の判断によっては、保険会社による現地調査が入る可能性があります。申請やメールによる画像報告だけでは保険請求できないケースがあるので注意しましょう。

高額家財は対象外になることも

破損・汚損に限らず、30万円を超える高額家財(宝石・貴金属含む)は事前に申告しておかないと保険対象外になります。

破損・汚損専用の限度額設定があることも

建物の損害は、火災保険の商品もしくは契約内容によっては、破損・汚損に限定した1事故あたりの上限金が設定されているケースがあります。ガラスが割れる・壁紙や床に穴ができるなど、機能的な問題が生じていないと保険適用されません。

申請するのが遅いと保険金が出ないことも

損害発生から保険金請求するまでにタイムラグがあると保険金が出ないケースがあります。偶発的な事故が発生したら、すぐに保険会社の事故対応窓口に連絡しましょう。

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