テレビアンテナの不具合

屋根上にテレビアンテナがある場合の火災保険選び

提案する男女
一戸建てが立ち並ぶ住宅街

屋根上にテレビアンテナがある場合の火災保険選び

火災保険のフランチャイズ方式とは

新設なら5~6万円で設置できるテレビアンテナですが、不具合が発生した際に屋根足場が必要だと20万円以上の修理代金を取られることがあります。足場不要でも修理対応時は3~5万円ほどの高所作業料が発生します。

テレビアンテナの不具合で23.1万円を補償

強風や飛来物などで屋根上にあるテレビアンテナの不具合が発生した場合、火災保険で補償されるケースがあります。ただし、通販系や外資系など一部の火災保険は補償適用外になることもあるので注意しましょう。

テレビアンテナの新設費用は高いものではありませんが、不具合発生時や撤去時に屋根上の作業が必要な場合、高所作業料を取られます。テレビアンテナは新設よりも修理・撤去の方が高額な費用がかかることを覚えておきましょう。

3階建てや傾斜が急な屋根の住宅で、屋根上に地デジ・BSテレビアンテナがある方は、不具合を補償してくれる火災保険を選ぶようにしてください。今回紹介する保険金支払い事例では、テレビアンテナの修理で屋根足場の設置と高所作業料が求められ、合計23.1万円の費用を火災保険から補償されました。

補償適用外になる事例やルールも交えながらポイントを解説いたします。

不具合の経緯

新築時にテレビアンテナを設置した一軒家に住んでいたKさん。近隣にマンションやアパートなど高さのある建物が多い立地だった理由から、テレビアンテナはベランダ・外壁ではなく屋根上に設置しました。

アンテナ業者の判断でBSのパラボラアンテナの上に地デジのデザインアンテナを設置し、新設時の費用は5~6万円程度でした。

不具合が発生したのは冬に発生した爆弾低気圧の影響で風が強まった日。天候は晴れでしたが気温が上昇した影響もあって天気予報アプリの風速は10mと表示されていた状況です。

大きな災害が発生する程の異常気象ではなかったですが、夕方に帰宅してテレビを付けるとエラーが出て映りません。

家の外に出て屋根上のアンテナを見てみると、BSパラボナアンテナが根本から傾倒していたのを目視で確認できました。

テレビアンテナのイメージ

すぐにテレビアンテナの設置・修理を専門に行っている業者を呼ぶことに。当初は新設で5~6万円だったので、修理なら2~3万円程度だろうと甘く考えていました。

電話依頼から2時間程度で業者が到着し、室内のテレビ本体と配線(ブースター)等を点検した上で、不具合は屋根上の問題だと診断されます。

屋根の傾斜が急だったこともあり、屋根上の作業は屋根足場と高所作業料だけで12万円ほどかかると言われました。

想定外の金額提示に戸惑いましたが、業者の方から「強風による屋根上の不具合は火災保険で修理できるかもしれません」と説明されます。

火災保険は住宅購入時に不動産会社が代理店をしていた国内大手損保系で最低限の内容にして加入していました。家財保険や地震保険は付けていなかったので期待はしていなかったのですが、その場で保険証券を取り出して保険会社に連絡してみると補償されると回答!

後日、屋根足場を組んで状態を確認したところ、アンテナの土台になる屋根の一部でも不具合が発生していたため、一緒に修理をすることにします。

あとはアンテナ修理業者が申請用紙や申請に必要な写真等を取って頂き、無事に保険修理で対応できました。

支払われた保険金

屋根足場設置および高所作業料
132,000円
BSアンテナ交換費用
22,000円
屋根の破損部分修理費用
77,000円

※税込価格、BSアンテナはエレメントが折れていたため交換、地デジアンテナは再設置で不具合解決

ポイント①大手損保系に加入していた

屋根上をはじめ、屋根や外壁、ベランダに設置されたテレビアンテナは「風災・雹(ひょう)災・雪災」によって補償されます。

ただし、一部の保険会社は約款にて風災・飛来物・雪災リスクに関して、テレビアンテナだけは補償適用外と記載されているケースがあるので注意しましょう。Kさんは国内大手損保会社で火災保険に適用されたため、風災・飛来物によるテレビアンテナの不具合を問題なく対処できました。

屋根の上にテレビアンテナを設置している方は、火災保険加入時にテレビアンテナが補償対象外になっていないか確認しておくようにしてください。

ポイント②アンテナは建物に分類

テレビアンテナをはじめ、倉庫や車庫など屋外に設置された設備は家財ではなく建物に分類されます。

家財保険に加入していない場合でも、建物の火災保険に風災等のリスク補償を付けておけば、テレビアンテナの不具合を火災保険で対処できる可能性があります。

ポイント③フランチャイズ方式の影響

Kさんはフランチャイズ方式の影響がなかったため、問題なく火災保険でテレビアンテナの修理を行えました。フランチャイズ方式とは一部の保険会社が採用する、災害発生時に一定額(主に20万円)以下の損害を補償適用外にするルールです。

Kさんの加入した保険会社はフランチャイズ方式を採用していなかったことに加え、屋根足場の設置と屋根の破損で20万円を超える修理代になったため、フランチャイズ方式のルールは適用されませんでした。

ちなみに10年以上前まではフランチャイズ方式が主流でしたが、現在は多くの火災保険がフランチャイズ方式を廃止にしています。

ポイント④新設は安い

テレビアンテナは新設だとアンテナ本体の代金と最低限の取付費用で設置してもらえますが、修理時は全般的に金額が割高です。屋根上に設置されたアンテナは、屋根足場が不要な場合でも3~5万円の高所作業料が上乗せされます。

テレビアンテナは新設よりも修理・交換の方が高額になりやすいことを覚えておきましょう。

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