保険契約期間の決定

10年契約でスタート、途中見直しがベスト

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10年契約でスタート、途中見直しがベスト

長期契約して火災保険を安くするテクニック

最長10年契約が可能ですが、長期契約して中途解約したときの返戻金は基本的に均等割が適用されるため、10年契約のデメリットは契約時の保険料の負担のみです。なるべく長い年数で加入することをお奨めします。

保険期間の設定

期間のイメージ

火災保険は1年~5年まで1年単位で保険期間を設定できます。以前は10年超え(36年契約など)長期契約が可能でしたが、2015年10月に日本損害保険協会の協定によって全ての保険会社で契約期間は最長10年までに改訂されました。さらに2020年10月の改定にて、最長契約期間が5年に短縮されています。

つまり、過去に5年超えの長期契約を結んでいるケースはありますが、これから新規や更新で火災保険に加入する場合は5年以内に設定しないといけません。保険期間は長いほど長期割引が適用されるためお得になります。

また、住宅ローンを組むときは、5年契約(最長期間での契約)もしくはローン支払い期間までをカバーしないといけない契約になっている場合もあります。

火災保険の保険期間を設定するポイントを解説します。

保険期間を決めるポイント

火災保険の契約期間を決める要素は次のものがあります。

  • 更新手続きの手間
  • 保険料の支払い条件
  • 保険料の割引
  • 保険会社や補償内容の見直し頻度

持ち家(マンション含)を所有する者は火災保険に加入することが義務に近く、必要性の高い保険です。火災保険は持ち家(マンション含)を所有するには義務に近く、必要性の高い保険です。何かしらの形で火災保険に加入しないといけないことを理解している方も多いでしょう。

保険に入るのを辞める選択肢がないことから、1年ごとの更新は手間に感じる方が多く、火災保険加入者の大半は2年以上の長期契約で加入しています。

保険会社によっては、長期規約をすると月払いに対応できず、一括か年払いを求めるケースがあります。火災保険を契約する時点の資金面の都合で加入期間を調整する方も多いです。5年など長期契約した方が保険料はお得になりますが、火災保険は通販型の普及など、各保険会社の競争が激化していて、新しい割引制度や補償プランの登場など随時商品改訂も行っています。定期的に補償内容や保険会社を見直す意味を含めて、3~5年契約を選んでいる方も多いです。

昨今は相次ぐ大規模自然災害や物価上昇に伴う修繕費用のコスト増など、事故発生時に支払われる保険料が増加傾向にあり、短期的に保険料が値下げされる要因が見当たりません。当面は火災保険料の値上げが続く見込なので、保険料率が改定される前に最長5年契約するのがオススメです。

火災保険の解約返戻金

長期契約をする場合に懸念するのが、契約期間中に家を売却した場合や、保険会社の見直しなど、中途解約した場合の解約返戻金です。

火災保険は契約期間を問わず、いつでも中途解約可能です。解約返戻金の割合は保険会社ごとに個別に設定していますが、基本的には長期契約は均等割、1年契約は返戻率が悪くなります。

たとえば、1年契約で6ヶ月経過時点に解約した場合、おおよそ年間保険料の35%~40%が解約返戻金になります。4年契約で2年満了時点に中途解約すると、ほとんどの保険会社が45~50%の解約返戻金になるでしょう。保険商品によっては、2年や3年の長期契約の解約返戻金は1~5%ほどの手数料分が差し引かれた返戻率になることもあります。

長期契約の途中でも、解約時のデメリットは少ないので、保険料を安くして更新の手間もかけたくない方は5年契約がオススメです。

保険料の支払い方法

火災保険料の支払いは、保険会社や保険期間によって方法が異なります。保険料の支払いサイクルは以下の方法があります。

  • 長期一括
  • 長期年払い
  • 長期月払い
  • 一括
  • 年払い
  • 月払い、もしくはその他の分割払い

ほとんどの保険会社が長期一括と長期年払いには対応していますが、長期月払いは対応できる保険会社が限られます。損保ジャパンをはじめ、大手代理店型保険会社であれば長期月払いに対応しているケースがありますが、通販型保険会社や後発組の損保会社は月払いできるのは1年契約のみの場合が多いです。

また、支払い方法は口座引き落とし、クレジットカード、コンビニ払い(払込票)などの種類がありますが、コンビニ払いは長期契約には対応していないケースも多く、支払い方法が限定されます。各保険会社によって、長期一括と長期年払いなど支払いサイクルによって割引率が変わることもあるので注意しましょう。

一般的には長期契約は長期一括か長期年払いをするものです。火災保険の更新時に年払いをする余力が無い場合は、まずは1年契約で月払いを選択し、1年後の更新時に再度長期契約を検討するとよいでしょう。

長期契約の割引率

保険会社ごとに割引率は個別に設定しています。5年契約の割引率は5~19%ほどの幅があり、保険会社によって10%以上の割引率の差が出る場合もあります。

例えば、3社から見積を取った時に、最安の保険会社は1年契約だとA社、5年契約はB社、10年契約はC社といった回答になる場合もあります。火災保険の見積を取るときは、先に保険期間を決めておき、既存の見積があっても契約期間を見直す場合は複数の保険会社の見積を取り直すことが望ましいです。

ちなみに、5年超えの長期契約ができなくなった背景は、長期割引の係数が大きすぎて保険会社の利益が出なくなったからです。火災保険料を節約するためには、もっとも長期割が大きい5年契約がオススメです。

保険料をよりお得にするには、契約の残存期間が数年残っていても定期的に保険会社を切り替えて安くならないか見直しをすれば完璧です。

共済系は長期契約がない

コープ労済、都民共済など共済系の火災保険(火災共済)は原則、長期契約がなく1年ごとの更新になります。

共済によっては、毎年返戻金の用意がある場合もありますが、年単位の保険料が安くても、損保会社の長期契約と比較すると割安にはならないケースもあります。また、共済系は更新の手間がかかるデメリットもあります。

共済系か損保系で検討するときは、契約期間も考慮しましょう。

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